豆田

日田に豆田という町があり、雛祭りの時期になるとフェアをやっているらしいので、今回は柳川ではなく、豆田に行ってみた。


小さな魚。

民家の間を走る水路。

写真ではわからないが、うだつが上がった家。わたし最初、この左上の鳥のことを「うだつ」だと勘違いして、おまえがうだつか〜!と何枚も写真を撮ったけど、どうやらうだつとは防火・防風用の屋根のことであり、そしてその部分はまるで図られたかのように写真に収まっていなかった。こやつは名前はわからんがただの鳥で、昔のお金持ちがお家を建てる際、高度な技術を持った職人が鏝(コテ)で作っていた「鏝絵」という装飾外壁の一部であるらしい。後から取り付けるのではなくて、壁を漆喰で塗る際に地から造形して作られたので、「うだつ」を含めてかなりの費用がかかる、と。そのため「うだつが上がる家」というのは、富のある家、羽振りが良い家、という意味だった、らしい。なるほど〜。
肝心のお雛様は、一軒ごとに奥にあるお雛飾りを見るのに300円くらい徴収されるので、元々家にあるものを出して飾ってるだけなのに…それも今フェアなのに…、と興ざめしてしまい特にお金払ってまで見てない。うだつが上がらんですね。でもこのうだつの家は、どうぞご自由に見ていってください、ということだったので、お邪魔させてもらった。江戸時代に作られたという今のそれとはお顔や装飾品の違うお雛様が、静かに座っていらっしゃった。うだつの上がる家だった。
江戸末期からやってるというなんだかすごい有形文化財の薬局屋さんで陀羅尼助丸を買って帰る。