土曜の夜の天神

ひさびさに土曜の夜の天神へ繰り出して、友人とお酒を飲んだ。
これから子どもも大きくなって、自分も年を取り、暮らしている土地で根を張り始めるときっともっと会えなくなっていくと思うから、わたしは友達とは会えるときに会っておきたいと思う。今でもみんながみんな揃う機会はなかなかないとわかっているけど、実家に帰ると今福岡に住んでない友人も含めて一応連絡する。別に、会えなくてもいいんです。あと何年かするともうほとんど会えなくなる。気がするので。
それで今回は、仲良しのうち一人と都合が合ったので、久しぶりに夜出ようということになり、大きなアクアリウムのあるレストランでごはんを食べて、そのあと洒落たバーに行って洒落たお酒を飲んだ。ソファのあるとこがいいな、と知ってる店に行って「二階のソファ空いてますか?」と聞いたら「二階は三年ほど前になくなりまして…」と言われウケた。なんこの知ってる風吹かせてぜんぜん夜遊んでない三十路過ぎの人たち。
今年33になるにあたって、これからの将来のこと、同級生のこと、崩れ始めた体型のこと、セックスのこと、白髪染めにいつ移行したらいいのか、学生のころ毎日のように天神行きよったのなんでやったんやろう、だいたい32ってどんな服着たらいいと?財布は長財布と二つ折りどっち?夫の著しいおっさん化現象についてなど、何の利害関係もない間柄でないと話せないようなことを話せて、精神的に少し開放された気がした。友人はわたしの、悩みと捉えていいかわからない悩みを、それめっちゃ深刻やん!と、とてもよく適当に、サクッと軽ーく理解してくれて、そしてそれ自分で精神状態ヤバいことに気づいとう〜?と言った。いや、なんか薄々気づいてたけど。。冬のせいかなって…。そしてサクッと軽ーく、適当に恋愛とかしたほうがいいよ、と言った。そうかーと答えると、でもあんた恋愛体質だから本当に恋愛するとヤバいかもかね、と、適当の中でわたしの本質を突いてきた。うん…たぶん本当に恋愛すると破滅すると思うから、テレビの中の人にわーきゃー言ってるよ、ただなんかの欲求を買い物で満たしちゃうんだよねーと言うと友人はまたサクッと軽ーく、いいんじゃない、子育てしてるし、と言った。
それで、薬院まで歩いて終電で帰った。満員の終電とか、車内のかすかな酒臭さとか、すれ違う上り電車の中の若者たちとか、そういうものが妙に微笑ましかった。0時過ぎてたけど駅には友人の旦那さんが迎えに来てて、一緒に送ってもらった。なんだかんだでいい旦那さんやんね。また、帰ったらメールするね。ありがとう、またね。