冬の4時台

真夜中ももう終わる時間です。昔買った加湿器を寝室に持ってきてぐつぐつ言わせながら、受け皿にゼラニウム、ミント、ユーカリ、ラベンダーを入れました。同じ配合のルームスプレーも作って、ベッドリネンにふりかけて、ああいい匂い。子どもの咳も心なしか昨日より減ったような。咳には梨の汁がいいらしい。
いい機会だから人から借りたなんかこう睫毛バッサー唇ツルンな漫画を読んで、全力よね、って思った。感想を聞かれると、なんというか、なんとも言い難い。なんとも言い難いという感情が最高なんですよね。だから最高になんとも言い難く、あと三冊も(しかも読み切りタイプ)残っている。
それでねえ、こういうこと言います。

その手はなんなんだ、その指の動きは。
セリフも描写もどうしてもつっこんでしまいそうになるけど、あれよね、そういうのは野暮よね。知ってます。
でも実は関根くんの恋とそんなに変わりないのかもしれない。作者の人はおそらく女性だと思うけど、関根くんは歩くだけでみなが振り返るほど、クールな不機嫌ヅラのナイスガイ、女性にはほとんど興味がない、もちろん恋もしたことがない、なんでも受け身で、なんでも器用にこなし、ここは作者の個人的な理想なのか、細身の女が身の毛がよだつほど嫌いっていう、なんつうの?女の人のそういえばそう!みたいな好物とわがままを全部詰め込んだような男の人なんですよね、イケメンにはこうあって欲しいみたいな、こうだとたまらんよな、みたいな。いろはを心得ている男の人なんかつまんなくて、たどたどしい感じの男の人が、たぶん女の人は好物ですよね。たぶん。違うかも。
この先生だってイケてるのに服がダサいし、そのシーンは必要ですか!ていうギリギリなエロ描写も出てくるし、いやつっこむのが野暮だと思えるほど明らかなつっこまれ漫画でもないから、つっこむ必要はないけどつっこんでしまうよ。いい意味で。全力よね、全力少女の漫画よ。いい意味で。


もうすぐ朝かね。朝日がのぼればまたわたしの終日動きの鈍い一日が始まる。